2019年度秋期特別講座

秋期特別講座(全5講座  11月10日~12月22日)


【概要】
(1)水彩で美しく描く人物講座
11月10日、11月17日、11月24日(各日曜日) 全3回 /午前・午後の部 /各30名 /山本 靖久 先生

(2)近郊スケッチ・都立林試の森公園
  11月20日(水曜日)、雨天予備日11月27日(水曜日) /一日コース /35名 /東京都立林試の森公園 /一色映理子先生

(3)透明水彩技法(花を描く)
11月25日(月曜日) /一日コース /25名 /右近 としこ 先生

(4)色の講座・暮らしと色彩
     11月30日(土曜日)/午前・午後の部 /各30名 /荒井 美智代先生

(5) 木炭デッサン (冬着の女性を描く)
     12月22日(日曜日)/一日コース /30名 /上田 耕造 先生

※詳細は、下記もしくは会報(2019年度 秋号)をご覧下さい。


【実施結果】



(1) 水彩で美しく描く人物講座

標記の講座が11月10日、11月17日、11月24日の全3回実施されました。
「水彩独自の表現で、色彩豊かな着衣(ドイツ風の民族衣装)の人物を描く」「人物を描く基本となるプロポーションの捉え方、ポイントとなる顔や手の描き方や人物を引き立たせる背景との関係を学び、人物表現のさらなるレベルアップを」が今回の講座の狙いです。
主な講義内容は、
・対比(明暗、色相、彩度)、粗密(差をつける)、流れが大切である事
・背景の水を敷いた滲み技法、主役は紙の白さを残す(鼻の頭、おでこの上等)
・背景は画用紙の角に三角を残さない
・絵は塗るのではなく描くもの
・明暗・色相・彩度は7対3を基準にかんがえる
等でした。山本先生の模範実技や内容の濃い講義(資料多数配布)で、皆さん充実と満足の三日間でした。

 

 

 

 

 

 

 山本先生デモンストレーション作品

 

 

(2)近郊スケッチ・都立林試の森公園

秋期特別講座「近郊スケッチ」は一色映理子先生を講師にお迎えし、11月20日(水)都立林試の森公園にて実施しました。参加予定者35名のうち体調不良など欠席者3名で32名での開催となりました。

都立林試の森公園は東急武蔵小山駅から徒歩10分足らずのところにあり、元農水省林業試験場として多くの種類の木々があり、訪れる幼稚園児、保育園児も多く地域の住民からとても親しまれている公園です。

朝から秋晴れの良いお天気に恵まれました。10月の温暖な天気の続いたせいか木々の紅葉はまだ少しだけ、晩秋の見事な紅葉の木々を期待していましたが少し残念でした。

午前中は温かい日差しでしたが、午後からは冷たい木枯らしも強く吹き、参加者の皆さんは寒さに耐えながら忙しく絵筆を運んでいました。

一色先生は午前、午後、何度も精力的に参加者のスケッチ場所を回り熱心なご指導をいただきました。

2時過ぎからの講評会では、木枯らしが舞う中、1枚ずつ丁寧でポイントをついたコメントをいただきました。すべての絵の講評がおわるまで皆さん最後まで熱心に耳を傾け3時過ぎに無事終了いたしました。

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友の会 担当者: 加藤博司  福井康行

 

 

 

(3)透明水彩技法(花を描く)

11月25日(水曜)、右近としこ先生指導の2回目の特別講座が実現しました。前回に続きモチーフは季節の花。先生にご用意いただいたトルコキキョウ・バラなどを美しく活けていただき、アトリエが華やかになりました。
午前中は先生のデモンストレーション。受講生は先生を取り囲む形で席を取り、食い入るように作画技術を学んでいました。先生は要所要所で筆を止め、描画のポイント・注意点を解説。「筆に含ませる水の量」「色の入れ方・ぼかし方」など役立つ技法を詳細に説明され、メモする人も多くいました。
昼をはさんだ午後からは受講生の作画タイムに。3ヵ所のモチーフに分れて、学んだばかりの技法を早速実践していました。先生も精力的に指導にあたられお疲れだったかと思います。今回も、講座終了30分前から「作品講評会」を実施。見応えのある作品がズラリと並び、充実の一日講座でした。

 

 

(4) 色の講座・暮らしと色彩

11月30日(土)、荒井美智代 先生(東光会)を講師にお迎えし秋期特別講座「色の講座・暮らしと色彩」が実施されました。参加者は午前の部21名、午後の部23名。

講座の前半は、今まで意識することなく通り過ぎてきた色を明治から令和まで30の画像で振り返りました。歴史的背景を含むお話はどれも興味深いものでした。

後半は、和の慣用色(54色)の解説文一覧表に、カラーカードを貼りつけて、完成させました。和名の美しさを再認識しながらの作業となりました。

「楽しかった」「来年も企画してほしい」「来年は女房も連れてきたい」等々、嬉しい感想を沢山頂きました。

 

(5) 木炭デッサン (冬着の女性を描く)

12月22日(日)10時~16時(昼食休憩1時間)、上田耕造先生(アトリエ21)を講師にお迎えし、好評のデッサン講座を実施しました。上田先生の木炭デッサン講座は今回が8回目になります。最初の1ポーズ(20分)は先生が実演しながらレクチャーを行われました。

・木炭紙の裏表の判別法、人物を描く場合の基本構図
・目を細めてモチーフを見て明暗をきちんと押さえることが大切
・木炭紙への木炭の乗せ方、木炭は沢山のせて沢山とる

等々。
2ポーズ目から実技に入り、初めて木炭画を描く人には木炭の芯抜き、削り方の指導もされました。最後の30分間は全員の力作がズラリと並べられ、1点1点について先生の講評がありました。皆さんの木炭デッサンの技術向上が感じられる講座となりました。