冬期特別講座「油彩講座 剥かれたレモンの質感を描く(ヴァニタスに挑戦!)」実施結果です
3月17日(日) 、指導講師に一色映理子先生(武蔵野美術大学・女子美術短期大学非常勤講師)をお迎えし、「油彩講座 剥かれたレモンの質感を描く(ヴァニタスに挑戦!)」(午前10:00~午後4:00)を実施しました。
今回のモチーフは、「見た目は美しく香りも魅力的だが、味わうと苦いという人生の側面」を表す皮を剥かれたレモン。レモンを「脆く儚く壊れやすい」透明なガラスのお皿の上に置き、金属製のスプーンを添え、白いクロスのテーブルに設置しました。
初めにヴァニタス絵画において画中のいろいろなモチーフが持つ意味について解説。作品例も多数提示していただきながら、また先生が前日に描かれた同じモチーフでの自作の作品も見本で提示していただき、描き方の指導を受けました。次に構図の検討とモチーフから感じることの重要性の指摘を受け、実技に入りました。
ガラス皿、レモン、スプーンのシンプルなモチーフの構成で背景を含め、質感までかなり描き込みのできた作品を完成することが出来ました。最後に全作品を並べて、講評会を行いました。質感描写学びながら自分の人生をレモンに込めて描いた講座となりました。
※ ヴァニタス(ラテン語vanitas)とは、人生の虚しさ儚さ、虚栄の無意味さを静物画で表した寓意的な静物画で、16世紀〜17世紀にかけてヨーロッパ北部で多く描かれました。